肝臓腫瘤
▸病態
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれているように肝臓がんが発生していても肝臓の腫瘤が小さいケースは症状が表れないため、健康診断で偶然に発見されることが多くあります。
肝臓の悪性腫瘤には肝細胞癌、胆管細胞癌、カルチノイド、肉腫など様々な種類があるため、確定診断には病理検査が必要です。
治療法には、外科手術、化学療法、放射線療法、免疫療法、分子標的療法を単独もしくは組み合わせて行います。
甲斐ちゃんのケース (肝臓腫瘍の摘出手術)
数年前に他院からの紹介で来院され、前立腺膿瘍摘出手術を行いました。その後は元気に過ごしており、定期的に経過観察を行っていましたが、このところ歩くのもやっとで、食欲も全く無くなったとのことで、診察に来られました。
血液検査、レントゲン撮影、エコー、CT検査で詳しく調べた結果、肝臓の外側右葉と内側右葉の二か所に大きな腫瘍が見つかりました。14歳と高齢のため飼い主様と相談したところ手術を希望されたため、ハーモニックスカルペル、超音波凝固切開装置を用いて摘出手術を行うことになりました。
長時間の手術の手術となりましたが、徐々に回復し、元気に退院されました。
ごえもんちゃんのケース (肝臓がん、胆管癌切除手術)
他院で肝臓の数値が高いと診断され、大阪の二次診療病院を紹介され受診されました。大阪の病院では肝細胞癌が疑われたそうです。しかし、患者様は当院での手術をご希望され来院されました。
当院で血液検査、CT検査で詳しく状態を調べ、輸血をしながらハーモニックスカルペル、超音波凝固切開装置を用いて肝臓がんの切除手術を行いました。病理検査の結果も肝細胞癌と胆管癌でした。
術後は、徐々に体調が回復し、元気に退院されました。