甲状腺癌
飼い主さんが体を触っていて偶発的に、頚部に腫瘤を発見して来院されることが多いです。腫瘍が大きくなって周りを圧迫すると、呼吸困難、発咳、嚥下困難、声の変化、顔面浮腫等がみられることがあります。両側に発生することが多いので反対側の甲状腺の評価も必要です。CT検査、超音波検査等の画像診断が極めて重要です。
アッシュちゃんのケース (甲状腺癌切除手術)
のどにしこりがあることに気づき、かかりつけの病院で癌と診断され、手術をうけられましたが、開腹してみると血管が腫瘍に巻き付いていて摘出できないということで、そのまま閉じて帰ってこられたそうです。翌日に当院で見てもらえないかと遠方より診察に来られました。
CT検査にて腫瘍周辺組織(大血管、気管、食道など)との位置関係、転移の有無を把握した上、右甲状腺の摘出手術を行いました。腫瘍の上を静脈が張り付き巻き付いている難しい状態でしたが無事摘出することが出来ました。入院治療も頑張り、無事退院されました。