▸病態
猫の大腸における腫瘍で多いのはリンパ腫、腺腫、腺癌等と言われています。症状としては、慢性的な血便、粘液便、また腫瘤によって大腸の狭窄が見られる場合は、便が細くなる等の症状が現れます。
若葉ちゃんのケース (大腸腺癌の切除手術)
一年ほど前から嘔吐がひどくなってきたので他院に通院されていましたが改善がみられず、当院に来られました。「食欲もなくなり水もあまり飲まず、食べてもほとんど吐いてしまい酷く痩せてきました」とのことでした。
エコー検査でできものが腸に見られたため、後日CTで詳しく検査することになりました。
CT検査で小腸から大腸に至る部分(回盲部)が肥厚・閉塞していることが分かり、同部位の切除・吻合手術を行いました。診断は大腸癌でした。術後、徐々に食欲も出て、無事退院されました。