動物の体内では常にがん細胞が生まれていますが、
自然に備わった免疫力でがん細胞が増殖するのをおさえています。
このがんの増殖を抑える役割を担っているのが 「リンパ球」で、
がんの発生や進行を抑えることができる治療法です。
免疫力が弱まってくると、がん細胞の増殖を抑える力が弱まり、がんが大きくなっていきますが、 活性化リンパ球療法は、動物自身のリンパ球を活性化増殖させ、体内に戻すことで、弱った免疫力を強め、がんと戦う力を高めることができます。
免疫療法は新しい治療法であるため、その効果については未だ不明な点も多く存在しますが、21世紀の新しいがんの治療法として最も期待されている分野のひとつです。
●副作用がほとんどない
自らのリンパ球を増殖して投与する訳ですから、拒絶反応など、副作用の心配がほとんどありません。
どのような段階のがんであっても、長期にわたって安心して使うことができます。
●延命効果 QOL(クオリティ オブ ライフ)の向上
現在、免疫療法を行っている動物の中には末期がんと呼ばれる動物が多くいますが、その半数以上は、体が弱りきっていたり、がんの転移が広範囲に及んでいたりして、手術療法や放射線療法などの治療法を選択できません。免疫細胞療法はそんな動物たちのあらたな選択肢となり得ます。
●自覚症状の改善が図れる
がんが進行すると痛みや貧血など、動物にとって大変つらい自覚症状が現れますが、免疫療法にはこうした苦痛をやわらげる作用があります。自覚症状が改善されることで、たとえ体内にがんが残っていたとしてもリンパ球投与後に食欲が戻り体重が増加するような効果が期待できます。
●他の療法との相乗効果
手術後の再発予防のみならず、他の治療方法との併用による相乗効果が期待できます。
化学療法、放射線療法、さらにはオゾン療法、温熱療法などの様々な治療法との併用で効果を上げている症例があります。他の療法による副作用の軽減といった効果も期待できます。