▸病態
てんかんは脳の慢性疾患で、脳内の神経細胞に突然発生する激しい電気的興奮によって発作が起きます。
落ち着きがない、筋肉にけいれんを起こす、よだれが出る、床を舐める、遠吠え、全身の筋肉を突っ張る発作、手足などを震わせる、全身が脱力して一時的に意識がなくなるが直ぐに元に戻る、重度の場合は1日のうちにも発作を繰り返す、発作が連続してしまう等色々な症状がありますが、速やかな受診が望ましいです。
発作を繰り返す場合、抗てんかん薬を投与します。症状が進んでからでは、薬が効きにくく、早期に始める方が制御しやすいです。原因不明又は遺伝に関連する(特発性てんかん)と、脳障害による(症候性てんかん)、全身性疾患による(反応性発作)に分けられます。
発作の原因を詳しく調べるにはMRI検査・脳脊髄液検査・神経学的検査・血液検査等が必要になります。
メメちゃんのケース (てんかん重積発作)
朝から痙攣が止まらないと来院されました。
今までは短い痙攣が何度かありましたが、今回のような連続する痙攣は初めてだそうです。重積発作は群発発作より危険度が高く、直ぐにICU(酸素室)に入院、薬剤を持続点滴して発作のコントロールをしたところ、徐々に症状が改善されました。
内服は続けていますが、その後は発作も起きることなく元気に過ごしています。