脾臓腫瘍

スピカちゃんのケース　（脾臓摘出手術）

　かかりつけの病院で心臓が悪いと診断され、内服を処方されていましたが、セカンドオピニオンで当院に相談に来られました。
　レントゲンとエコーで心臓の状態を調べている過程で、脾臓に腫瘤が見つかりました。貧血もあり、腫瘍が原因の可能性も考えられました。
　今後の治療方針を飼い主様と話し合い、脾臓摘出の手術を行うことになりました。輸血で貧血を治療し、ハーモニックスカルペル、Sonicision等を用いて脾臓摘出手術を行いました。
　入院中は注射・点滴治療を頑張り、緩めだった便もよくなり無事退院されました。
　摘出した脾臓の病理検査結果はリンパ腫でした。現在は内服で治療を続けられています。


くぅちゃんのケース　（脾臓摘出、子宮・卵巣摘出）

　他院で重度の貧血と診断され、CT検査や骨髄検査をした方がいいと勧められ、大阪の二次診療病院に行き、輸血をしてもらったそうですが、地元で検査・治療ができるところを希望され、当院に来院されました。
　その病院で処方してもらった内服薬が体に合わず、服用してから嘔吐・下痢・よだれがひどくなったそうです。 　当院で改めて内服を処方して通院してもらい下痢や嘔吐、よだれは改善されましたが、依然として貧血があるため輸血を行い、貧血の原因精査のためCT検査と骨髄生検を実施しました。CT検査で子宮水腫と脾臓腫瘍が見つかりました、骨髄は正常と考えられました。
　その後お薬による貧血のコントロールが困難になり、貧血の原因に脾臓腫瘍も関係していると考えられたため、脾臓と子宮・卵巣の摘出手術を行いました。
　術後の入院治療を行い、元気に退院されました。現在、貧血は治療によりコントロールされています。


ジミーちゃんのケース　（脾臓腫瘍摘出）

最初に受診された病院のエコー検査で腹水貯留と脾臓に腫瘤が認められ、そちらで当院を紹介されて来院されました。
　来院された時には、すでに脾臓の腫瘤とみられる出来物が破裂して出血しており、危篤状態でした。そのため、夜中になりましたが即日Sonicisionを用いて脾臓の腫瘤摘出手術を行いました。入院治療も頑張り、元気に退院されていきました。


かいちゃんのケース　（脾臓腫瘍摘出）

　散歩も行けないくらいぐったりしているということで来院されました。
　他院でエコー検査をした際、脾臓に腫瘍ができていると伝えられたとのことで来院されました。切除可能か、肺等に転移していないかを診るためCT検査を行いました。
　検査の結果、明らかな転移は認められず、切除可能であったので超音波メスで腫瘍摘出手術を行いました。腫瘍はかいちゃんの頭くらいの大きさになっており、腹腔内には一部破れた腫瘍からの血液もかなり溜まっており、癒着もひどいものでしたが無事摘出できました。手術後は少しずつ元気になり、無事退院されました。 　　


　 ベティちゃんのケース　（脾臓摘出、乳腺摘出）

　食欲・元気がなくて来院されました。
血液検査・レントゲン検査・エコー検査にて、脾臓に大きな腫瘤があることがわかりました。また、乳腺にも腫瘤があり、脾臓の全摘出手術と乳腺の摘出手術を行いました。
　病理組織検査の結果は原因不明の脾臓の血腫及び出血と乳腺は複合癌でしたが、術後は経過も良く、元気に退院されました。