‣病態
甲状腺で産生・分泌されるホルモン(サイロキシン等)の欠乏により引き起こされる病気です。先天的なものから腫瘍や外傷などが原因となることもあります。5歳以上の中~高齢犬での発症が多くみられますが、幅広い年齢で発症します。
‣臨床症状
元気消失、体重増加、低体温、心拍数の低下、皮膚の硬化、脱毛、皮脂・フケの増加、色素沈着、嗜眠、発作、昏睡
‣診断
血液検査によって血液中の甲状腺ホルモン値と下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンの数値を測定します。甲状腺の画像検査(超音波、CT)などで萎縮を確認することもあります。
‣治療
甲状腺ホルモン製剤によりホルモンを補充し、コントロールします。適切なホルモン量は個体差があるため、定期的な血液検査によって過不足がないか調べ必要があります。
甲状腺の機能自体の回復は難しいため、投薬については長期的に行う必要があります。